どうもほのぱぱです!
もうだいぶ暖かい季節になってきました。湿気も多くなり、ちょっと食材管理も難しくなってくる季節です。食中毒に気を付けたい季節ですよね。
食中毒になって辛い思いをした方も多いと思います。食中毒と聞くと、外食だったり中食(お弁当やお惣菜)をイメージしますが、実は家庭内食中毒って多いと聞いています。
今回はコックさんが実践している家庭でできる食中毒予防についてお話ししたいと思います。
食中毒について
食中毒とは
細菌やウイルスって目には見えないですけど、けっこうその辺にいっぱいいます。自然界にはいろんな菌やウイルスがいますが、その中でも人の体内に入ると食中毒になってしまう分類のものがあります。食中毒菌ってやつですね。
食中毒菌は基本は単体ではほとんど無力ですが、ある条件が揃うと急激に増殖し、増えた状態で人の体内に入ると、人の体がその数に対応できずに食中毒となってしまいます。
細菌が増殖する条件とは
- 最も増殖しやすい温度帯20度~40度
- 増殖するための栄養分ある食材に付く
- 適度な水分(基本的には菌は乾燥に弱い)
- 上記3つを満たしてからの増殖する時間
食中毒になってしまうと、下痢や嘔吐を伴う場合が多いです。下痢や嘔吐は、その菌を体内から体外へ出そうとする正常な症状なのです。
あと食中毒にはいっぱい種類があります。その中でも食中毒で最も気を付けたい種類はこの二つ。
- 細菌性
- ウイルス性
■細菌性食中毒
細菌の分類です。基本的に肉や野菜、加工食品を元に増殖します。食材の常温放置で過剰に増殖してしまったり、加熱が甘く殺菌できていない場合に食中毒に繋がるパターンが多いです。家庭内食中毒で気を付けたい分類です。
その中でも食品を介して増殖して食中毒を起こす感染型のものや、増殖するときに毒を生成する毒素型の菌が代表的です。
加熱したら死滅するものがほとんどです。でも実はあまり知られていないかもしれませんが加熱してもなかなか死滅しない菌もいます。
発生件数は夏が最も多いです。気温や湿気が高くなる季節が危険です。
■ウイルス性食中毒
ノロウイルスが代表的です。ウイルスは細菌に比べて10倍~1000倍も小さいと言われています。しかも数が少なくても食中毒を起こしてしまう特徴があります。100個程度のウイルスでもなってしまうことも。
ウイルスは基本的にはアルコール消毒が効果がありません。細菌とは対処法が違うので、別で対処しないといけません。
効き目があるのが過熱調理と次亜塩素酸ナトリウムです。次亜塩素酸ナトリウムっていうのは、要は漂白剤ですね。キッチンハイターなどです。
発生件数は冬場が多いです。カキなどの二枚貝の流通が多くなることや、ウイルス自体が低温や乾燥に強いことが主な原因です。
■ノロウイルスについて
細菌とちがって、食材に付着しても増殖しません。
どこで増殖するかというと。。。人の腸なんですね。
二枚貝などに付着したノロウイルスを摂取して、人の腸の中で増殖し食中毒を起こします。食中毒で下痢や嘔吐を起こし、その嘔吐物などに触れたり、触れた手で調理してしまって、他の人へ移ってしまいます。これが二次感染です。
そして下水を通じてまた海へいき、二枚貝などに付着して、海と人間をぐるぐる回っているのですね。。。
食中毒発生状況
データからも解るように、食中毒の主な原因は細菌とウイルスです。
外食等での食中毒も非常に多いです。その場合は企業やお店の管理が甘いので、企業やお店に責任が生じます。ただ、意外と家庭での食中毒も多いようです。
家庭での食中毒は、食材管理方法や食中毒の知識が少ない方が調理をすることによって、細菌の増殖や二次感染が起きてしまうことが主な原因です。
菌やウイルスは目には見えません。正しい知識を持って対処しないと食中毒になってしまいます。
逆に言うと細菌とウイルスへの対処法が実施できてしまえば、食中毒はほとんど回避できるはずです。
食中毒を予防するための基本的な知識
上記でもあるように、食中毒は基本的には増殖した細菌やウイルスを摂取することによっておこる場合が多いです。
要は増殖させなければほとんどの食中毒を防止することができます。
増殖する要因のおさらいです
- 温度
- 水分
- 栄養分
- 増殖する時間
これらのポイントをおさえることが大事です。
ではどうしたら増殖しないように管理できるのでしょうか。
増殖させないポイントはこちら⇓
- 常温放置しない
- 調理器具を衛生的に保つ
- 調理器具の使い分け
- 調理器具の衛生管理
- 手洗いを念入りにする
- 十分な加熱を行う
- あやしい食材を摂取しない
これらのことで、ほとんどの食中毒は予防できるはずです。
特に注目したいポイントは手洗いと加熱調理、そして調理器具の衛生管理です。
手洗いポイント
手洗いの不十分による食中毒発生が多いです。手にはしわがいっぱいあります。しわの溝に小さい菌やウイルスが入り込んでしまいます。手洗いが不十分ですと、手に細菌が残ってしまって、その手で調理した料理を食べると食中毒に繋がってしまいます。
また、手洗いは2回すると細菌がほとんど残らないと言われています。洗剤を使って2回以上手洗いをすることがポイントです。
加熱調理のポイント
ほとんどの細菌は75度で1分以上の加熱で死滅します。加熱不十分をなくすことが大事です。
75度で1分茹でたら大丈夫なわけではありません。中心温度が75度以上で1分以上その温度で保たなければ細菌は死滅しません。
また、ノロウイルスは85度以上の加熱が必要とされています。
調理器具の衛生管理のポイント
実際問題、家庭での調理器具の管理はわりと不衛生な場合が多いです。
同じまな板で、野菜と肉を切ることや、冷ます場所や設備がなくシチューやカレーの常温放置など。業務用とは違い、設備が整っていないので、ある程度はしょうがないとは思います。でも知識を付けておくと、食中毒をちょっとでも防げるはずです。
コックさんが推奨する家庭での予防法
包丁編
包丁は色々な食材を切ります。家庭ですと、同じ包丁を使って全部の調理を行う場合も多いはず。
それはまだ良いのですが、洗浄不足がコワイところです。。。
特に包丁の柄ですね!
刃はわりとしっかり洗っている場合が多いのですが、手で持つ「柄」の部分をしっかり洗えてなくて、包丁を持つ手に細菌が付着してしまって二次感染。。。なんてことも!
特に生野菜をカットする時は油断しがちです。野菜ですと肉に比べては綺麗な印象ですが、実は土の中にいる細菌でいっぱいです。もちろん野菜の洗浄も大事ですが、野菜を切ったあとの包丁も綺麗にしたいところです!
また、洗い終わってから綺麗な布巾やペーパーで拭いて、アルコール消毒なんかできると最高です。
包丁の洗浄ポイントはこちら⇓
- 包丁を洗う時は「柄」までしっかりと洗う
- 洗浄不十分で包丁に食材が付いていると細菌が増殖していまう
- 洗浄後は水分をきってアルコール消毒
- できれば肉用・魚用と、出来上がった料理を切る包丁の使い分けをする
まな板編
まな板も同様で、いろいろな食材を切る時に使用します。
まな板って実は、包丁で切る度に傷が付きます。目に見えないくらいの切り傷ですね。
切り傷によって溝が生まれます。そこに細菌がたまってしまう場合があるんですね。
まな板使用後の洗浄が不十分ですと、溝の中の細菌までおとせません。二次感染を防ぐためにも、何か切ったあとは一回ずつしっかり洗うことがおすすめです。
あとは一日の最後の調理終わりに、漂白剤をかけることです。
キッチン泡ハイターなんかがおすすめです。泡がポイントです!
簡単に広範囲に泡で漂白・殺菌してくれます。その日の汚れはその日にしっかり落としたいところ。
汚れをしっかり落とすことによって、増殖する機会を与えないってことですね。
また、まな板っていろいろ種類ありますよね。どれが良いのか悩んじゃいます!(>_<)
ウッド系のまな板はかっこいいですが傷が付きやすく、ちゃんと管理しないと細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。。。
なので私がおすすめするのはこちら。⇓
乾燥しやすく衛生的で、しかもシンプルでおしゃれ。滑り止めもついていて使いやすいです。
まな板は古いほど傷があります。ある程度、劣化したら買い替えがおすすめです^^
カレーやシチューについて
調理器具ではありませんが、家庭での食中毒で多いと思われるカレーやシチューの話もしたいと思います。
カレーやシチューって子どもも好きですし、作る機会も多いはずです。これらで一番注意したいことは⇓
常温放置!
これが一番こわいです。
なんでカレーやシチューかというと、こういう料理に増殖しやすい細菌がいるんですね。
その名も
”ウェルシュ菌”
この細菌の特徴はこちら⇓
- その辺に常時いる細菌
- 空気が薄いところを好む(カレーなどのどろどろしてる料理は、中は空気が少ない)
- カレーなどの次の日にも食べる料理は注意(再加熱するので、菌が増殖しやすい20度~40度を何回も通過する)
- 増殖時、”芽胞”と呼ばれる熱に強いバリアのようなものを生成する(一度芽胞ができると次の日に加熱しても死滅しません)
- 多少の増殖だと味や臭いに変化を感じにくい
こういう特徴があるので、家庭でのカレーやシチューの持越しは要注意なんですね。
では、どのようなことに注意したら安全に食べられるのでしょうか?
- カレーなどをつくって余った場合はすぐに冷やす・冷ますスピードが大事(20度~40度の温度帯を早く通過する)
- 粗熱を取ったらすぐに冷蔵庫に(菌が増殖しない温度で保管)
- 加熱するときは素早く、しっかり加熱する
家庭での食中毒を起こさないためにも、包丁・まな板を初め、食材・調理器具の管理をしっかり行っていきたいですね!
以上、家庭での食中毒予防についてでした。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。