どうもほのぱぱです!
いきなりですが
実はシェフやってます(*´▽`*)
シェフ・コックしていると、飲食店に行ったときに、どうしても色々見てしまうんです。調理の質だったり衛生面だったり。職業病と言いますか。。。
このブログを見てくださるみなさんも、一度は飲食店で働いたことがある方も多いのではないでしょうか。ご飯を食べに行くと気になることって色々ありますよね?
その中でも、衛生面です。店内もドリンクも料理も、やっぱり人の口の中に入るものなので衛生的じゃないと困りますし、綺麗なほうが見た目も味わいも良いはずです。
イヤなお客かもしれませんが、同業なのでしかたありません!(笑)
今回は、シェフ目線で同業だからこそ、気になってしまう衛生項目を踏まえて、こんなお店だったら安心して食事できるなっていうポイントを一般的な部分からこんなところ見るの?って部分まで、解説したいと思います!
ここがクリアできている飲食店は衛生面で優良と言えるはずです!シェフが好む衛生的に優良な飲食店の一例です。
(※この記事の内容は自分の勤めてる会社のことではありませんし、どこか特定の飲食店を指すことはありません)
目次
衛生的なお店の特徴
トイレのポイント
まずはやっぱりトイレですね。トイレが汚い飲食店は行きたくないですよね~。
逆にトイレが清潔に保たれているお店はとても好感がもてます。
アメニティがいっぱいあって、ぱっと見は可愛く整頓されているように見えても、床や便座が汚れていたら残念すぎます。綺麗ではないトイレに置いてあるアメニティを使用することは躊躇されるはず。。
トイレの床などの大掛かりな清掃は、業務時間外でないとできません。トイレが綺麗なお店は、売り上げがない時間帯(営業時間の前後)でも、しっかりお客様を迎える準備を怠りません。
また、基本的には従業員がトイレチェックを定期的に行います。営業中は簡易清掃を行います。トイレの簡易清掃を行ったときに、チェック表に清掃を行った人の名前と日時の記入が推奨されています。これがちゃんとできていないと、ごみ箱がペーパーなどでいっぱいになってる!なんてことも。
- トイレにチェック表があり、記入されているか。
- トイレの床が綺麗か。
従業員の靴
意外と見落としがちなところです。靴がチェックしやすいのはホールのスタッフさんですかね。ちょっと目に付きにくい部分かもしれません!
ホールスタッフさんはお客様の前では可能な限りゆっくり丁寧に行動をこころがけていますが、バックヤードでは猛烈な勢いで動いている場合があります。特にお客のお皿をさげて、残った料理の破棄し、お皿を洗い場に持っていく作業の時です。
接客・サービスに時間を取りたい分、見えない部分では早く仕事を終わらせようとします。そのため残った料理を捨てる時に、慌てたり雑になる場合が多く、料理がその辺に飛んでしまう時があるのですね。その時に靴などにも飛んでしまったり、バックヤードが汚い状態ですと、食材が落ちていて踏んでしまうことも。
良くはないですが実際にあることも!
価格帯が高いレストランとなれば少ないかもしれませんが、通常のチェーン店でしたらピークタイムなんかはザラにあるはずです。
すぐ気付いて、床も靴も綺麗にできていれば良いのですが、お客から見えないバックヤードが汚いお店はそんなの気にしません。
靴が綺麗な従業員が多いお店は、細部まで汚れを気にするスタッフが多い・または教育されているはず。靴の汚れは、お客の見えない場所の汚れと同等の扱いとみると良いかもしれません。
靴が汚いとバックヤードが汚れている可能性もあるってことですね。。
- スタッフの靴は清潔か。
- 靴は汚れるものではなくて、清潔感の表れ。
レジ対応前後の手の清潔さ
お金はいろいろ汚いと言いますよね。。。それじゃないですね(笑)
まぁ、この汚い部分とは別件ですが(←言いたかっただけ。。)
実は衛生的にもとても汚いものなんです。
ほとんどの菌は乾燥に弱く、ほっとけば死滅するか、増殖できずに食中毒を起こすレベルにはなりません。ですが一部の菌やウイルスは乾燥にも強いのですね。
それに紙幣や硬貨や財布をピカピカに洗うわけではありません。汚れが蓄積していますし、レジでの受け渡しで手についている細菌も付着してしまいます。
レジ内のお金はお客様からお金を頂いて、次のお客様のお釣りにも使用します。また、レジ業務を終えたら、料理を運んだりドリンクを提供します。
お客様自身も注意は必要ですが、スタッフ自身がレジ業務を行ったあとに、手洗いやアルコール消毒をしているかが気になるところです。
アルコールの殺菌効果とポイント
- アルコールは基本的には広範囲に噴射できるスプレー式を使用しています。
- 水分が付いているところでは能力を発揮できない場合が多いです。アルコール濃度が下がってしまうとよくありません。水に濡れている手にかけても、薄まってしまって効果が思うようにでません。
- アルコールはかけただけでは殺菌できません。揮発するときに化学反応で細菌を死滅させる効果があるのですね。アルコールをかけた後は、布巾やタオルで拭かずに揮発させましょう。
- レジ業務の前後に手洗い・アルコール消毒しているか。
- お金は衛生的に汚いものと認識する。
エアコン・空調施設
意外と目につきにくい部分が、天井にある空調設備です。換気口もですね。
ここにホコリが溜まっているお店が多すぎます。もちろん空調関係の清掃はとても大掛かりで大変ですが、店内の空気を清潔に保つためには必要不可欠です。空調設備にホコリが溜まっていて、空調設備から出る空気にまぎれてホコリも飛んできてしまいます。
飲食店の店内の空気の基本的な流れです。
入口や空調設備から入った空気
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店内を巡回して厨房の排気口へ
厨房は火や油を扱いとても暑く、空気が悪くなりがちです。そのためほとんどの飲食店は厨房の排気口(ダクト)が一番空気の排出力が強いと思われます。
店内の空調設備にホコリが溜まって汚れていると、そのホコリが厨房に舞ってしまうってことなんです。
- 空調設備にホコリが付いていないか。
- 空調設備の周りが黒ずんでいないか。
入口に都衛生の認証マークがあるか
このマークが貼ってある飲食店は、そこそこレベル高いはずです。
「東京都食品衛生自主管理認証制度」東京都が実施する制度で、簡単にいうと飲食店の中でも、より衛生的な環境を維持するためのマニュアルがあり、マニュアル通りに衛生管理していますよってことです。
この制度の取得は飲食店の義務ではありませんので、この認証マークがあるお店は、衛生的な環境を作ることに積極的と言えるのですね。
しかも数年に一度は更新のためのチェックが入りますので、下手に手抜きはできません。
東京都で実施していますので、もしかしたら地方の飲食店にはあまりないかもしれません。しかしこの制度は、チェーン店が対象の場合が多いようです。東京都が主で営業しているけど地方にもチェーン展開しているよっていう会社もあるので、地方でも見る場合もあります。なので認証シールを貼っているパターンもあります。
厨房が見えるオープンキッチンの場合
菜箸・スプーン使用頻度
これはドリンクを作るカウンターも含めてです。
良くあるのが、ドリンクの氷やレモン、食材のわしづかみです。スタッフさんはいち早くドリンクや料理を提供しようとするので、忙しいときは箸やスプーンを使わず素手で触ってしまいがちです。
目立つのが、「ドリンクのレモンやライムの盛り付け」と「料理の仕上げのネギやパセリのトッピング系」です。
ただ、部分的には素手で食材を触る場合もあります。もちろんしっかり手洗いしてからです。しかし、最後の盛り付けは別なんですね。仕事に丁寧なコックさんが多いお店は、ちゃんと調理器具を使用してトッピングします。
- ドリンクに入っているレモン等を素手で触っていないか。
- キッチンの盛り付けで盛箸やスプーンを使用しているか。
包丁の並べ方・まな板の使い分け
オープンキッチンですと特に気になってしまう部分です。
こういう所まで見ていたら美味しく料理を食べれないんじゃないかって思われるかもしれませんが、私としてはこれも食事を楽しむ一つのポイントです(笑)
包丁の並べ方が綺麗だといいですね!
まな板の前に、ピシっと綺麗な包丁が並んでいるキッチンは、優良と言えます。
また、まな板が使用後にちゃんと拭いているかがポイントです。提供前に、まな板で切って盛り付けるメニューは多いです。まな板が綺麗な状態でないと美味しい料理は作れません。
- 包丁が綺麗か。
- 包丁が綺麗に並んで管理されているか。
- まな板が清潔で、使用後に綺麗に拭いているか。
コックコート・サロンの清潔感
キッチンメンバーのコックコートやサロンが汚くないか。これも気になるポイントです。
忙しい業務をこなしていると、どうしても汚れてしまう場合もあります。でも、忙しい中でも汚れないような丁寧な仕事ができているかがコックコートにあらわれるのです。
汚れていると、仕事をした感じにはなるかと思いますが、それは違います。丁寧な仕事ができていれば、ほとんど汚れませんし、美意識が高いと汚れたらすぐ着替えます。
忙しいお店でも、コックコートが綺麗なコックさんが多い場合は、仕事が丁寧で美意識が高いと言えます。
- コックコート・サロンが汚れていないか。
- サロンで手を拭いていないか。
衛生教育の実態
人件費圧迫と衛生管理の関係性
正直、今どきの飲食店は衛生管理はそこそこ厳しい基準で行われていると思います。以前より安心して食事ができる環境は整っているように感じます。
ただ一方で、まだまだ管理が甘いお店や、料理長がいることも事実です。従業員の意識や知識レベルも大事ですよね。
そして今問題になっていることが、人件費との兼ね合いです。掃除する人は企業がお金を払っているアルバイトスタッフさんです。
最近は人件費高騰、材料費高騰で、飲食店の利益圧迫が深刻です。なので人件費を絞りすぎてしまって、必要な清掃が行き届かないお店もあります。
さらに人員不足や働き方改革による残業制限も重なって、綺麗にしたくてもできない飲食店も。。。
働き方改革によって、アルバイトスタッフに任せる仕事が増えている状況です。上手にアルバイトスタッフを教育できていないと、料理の質はもちろん衛生面でも満足な状態を保てません。
非常に厳しい状況にあると思います。
その中でも、しっかりアルバイトスタッフの教育を行い、社員自身の意識が高い状態を維持しなければなりません。
飲食店は大まかに以下の問題に直面しています。
- 人件費高騰で使用できる労働時間が減ってきている。
- 人で不足でまわっていない。
- 働き方改革によって社員がいる時間が減ってきている。
- アルバイトスタッフへの教育が間に合っていない
とても苦しい状況が続いていると思われます。ただ、ここで思い出してほしいことは
なんでコックさんやっているか!?
ですよね。
大半のコックさんは、お客様に美味しい料理を食べてもらって喜んでほしいからだと思います。そのためにも衛生管理、しっかりやっていきたいですし、衛生管理ができるお店が増えていってほしいと思っています。
まとめ
外食で美味しいお店っていっぱいあると思います。
でも料理がおいしいのは、素材や調理法も大事ですが、衛生的に綺麗な調理をしているか・店内環境が整っているかでとても変わってきます。
お客様に見えない部分でも、いかにプロフェッショナルな考えで仕事できるか。これが大事かと思います。
今回は衛生的に優良なお店の一例をあげてみました。いつも行くお店のチェックに使用してみてください。実際優良なお店は空調なども綺麗です。
ただ、過剰に見てしまうと荒さがししてしまって、料理を美味しく食べれないのでほどほどにしてください(笑)
以上、シェフが好む衛生面で優良なお店の特徴とチェックポイントでした。最後まで読んでいただいてありがとうございます。